雨水浸入による鉄筋の腐食等で発生した亀裂・欠損・爆裂状態の脆弱した箇所を、脆弱の度合いに応じてエポキシ樹脂の注入やエポキシ樹脂軽量モルタル成形を施します。
現場事例:その1
作業:1
ある公共施設です。壁も屋根も汚れがヒドく、雨漏りも起こしていました。今回は、全面改修します。屋根は、ゴムシート防水接着工法です。加硫ゴムシート防水を参照にして下さい。作業:2
まず、全面高圧洗浄します。汚れが残っていると、施工する材料の接着性が落ちます。しかも、既存の塗装が悪いところは、水圧で落としてしまわなければなりません。これは、木造住宅も同じです。作業:3
コンクリートの壊れているところを直します。エポキシモルタルを使うのですが、このエポキシモルタルは、軽量でかつ接着性に優れ、強度も非常に強いというスゴイ材料です。金コテを使って平滑に仕上げます。作業:4
外壁の下地調整です。カチオンという樹脂を塗ります。下地が悪い場合は、接着性をあげるために有効です。ローラーで丁寧に塗ります。吹きつけするよりもローラー塗りの方が確実です。作業:5
プライマーを塗ります。塗装で言う「シーラー」と同じです。上塗りの接着性がアップします。塗らなければ、接着性は非常に落ちます。作業:6
シーラーが乾くと、1回目の施工です。今回の現場は、水性塗料を塗り重ねる仕様になっています。ここでも吹きつけず、ローラーで塗ります。ローラーで塗ると均一に塗りやすく、まわりに飛び散りません。作業:7
2回目の施工です。仕上げ塗りですね。たてたてよこよこです。模様を出す場合は、マスチックローラーを使って模様をつけます。作業:8
完了しました。
屋根はシート防水接着工法
壁は弾性塗料2回塗りです。雨漏りについては、責任施工のため10年保証です。カラーコーディネイトもバッチリです!
現場事例:その2
作業:1
外部階段などでよく見られる白華現象です。コンクリートが雨水で侵食されボロボロになり、強度も無くなってしまいます。最初は防水モルタルで仕上げているので、数年間は表面に防水効果がありますが、この現場は30年以上経過しているため、全く防水効果はありません。こんな階段の裏側は、ほとんどの場合壊れています。作業:2
その階段の裏です。水が廻ってしまい、コンクリートが今にも落ちてきそうです。落ちてきそうなところは、先に落としてしまいます。作業:3
裏側だけ直しても意味が無いので、階段そのものも防水します。まず、痛んだところを撤去し、掃除します。作業:4
同時に階段裏も、傷んだところを撤去します。この時、中の鉄筋が見えるまで壊します。この鉄筋がサビて膨張し、コンクリートを壊してしまうのです。作業:5
鉄筋を磨いたあと、サビ止め剤を塗ります。これ以上サビにくくしてから、もう一度埋めてしまいます。 鉄筋はコンクリートの補強材なので、撤去すると危険です。作業:6
エポキシモルタルで鉄筋を埋め戻し、樹脂モルタルで全面を成型していきます。作業:7
階段側も樹脂モルタルで下地調整します。防水材がしっかり接着するように、平滑に仕上げます。作業:8
これはウレタン防水材ではなく、ポリマーセメント系防水材です。コンクリートとの接着性が良く、ノンスリップ効果があります。作業:9
仕上げ塗りをして完了です。コンクリートの爆裂は、雨水の浸入により、中の鉄筋がサビて膨張し、その膨張に押されてコンクリートが壊れるという現象です。外壁でも起こる現象ですので、しっかり防水しましょう!
現場事例:その3
作業:1
コンクリートが爆裂しています。中の鉄筋が見えています。しかし、壊れている範囲はもっと大きいです。作業:2
ハンマーで撤去します。浮いているところは、叩き落とします。作業:3
落としてしまってから、鉄筋をケレンします。サビをしっかり落とします。作業:4
そして、サビ止めを塗ります。このとき、塗り残しの無いようにしっかり塗ります。作業:5
補修用プライマーを塗ります。補修用の材料は、エポキシモルタルと言って、接着力の強いモルタルですが、プライマーがしっかり塗れていないと、接着強度が落ちてしまいます。作業:6
エポキシモルタル充填します。作業:7
コテを使って成型していきます。平滑になるように仕上げます。作業:8
爆裂補修完了。コンクリートから鉄筋が見えていたら、早急に補修しましょう。コンクリートの強度が落ちてしまいますよ。